熱いのは温泉だけじゃない 鹿児島県指宿市視察

こんにちは!出張大好きでおなじみの世古(せこ)です。
今回は「海旅視察」の第三弾として鹿児島県指宿市にて
山川町漁業協同組合の自然体験ツアーに参加してきました!
海旅プロジェクトとは今年から本格実施スタートする新規事業で、「海×食×旅」の新しい形を模索します!従来のガストロノミーツーリズムと一味違い、「海と暮らす街」のディープな日常を味わう旅・・・
地元の食材の一番おいしい食べ方から、漁師さんおすすめのお店、実際に海に出て食材調達など、さまざまな方向から地元密着で「旅」を考えます。

“映えない”、それはありのままの日常。
“海と暮らすまち”の日常の中には、あなたにとっての非日常となる新たな発見と感動がある。
ここでしか味わえない「特別な食文化」「生業や生活の中に隠れた魅力」に出会う旅は、きっと忘れられない時間をあなたに刻む。
そして、この旅でしか知りえない「今起きている海の変化」への気づきも・・・
「知らないままでいたくない」海旅をあなたに。
海旅プロジェクト、始動します。
鹿児島空港に到着し、参加者は早速用意されたバスに乗り込みます。
この日はちょうど台風が日本列島に上陸しており、
ツアーの開催が危ぶまれていました。決行できてよかった!

まず一行が向かった先は、JAいぶすき!
ここには地域の誇るべき食材があるそうです。
海旅プロジェクトとしては「地域の食」を知るために要チェックです!


こちらではオクラ農家の前川さんからIPM農業についてお話いただきました。
鹿児島はオクラの生産量が日本一ですからね!
本当は実際に畑に行って農業体験をする予定だったのですが、
悪天候のため、屋内での講座となりました。
しかしこの講座がとても面白かった!
IPMとは、害虫への天敵の活用や病気などの影響を受けにくい品種を利用など、
さまざまな防除方法を使って病害虫や雑草の発生を抑える技術のことで、
指宿市ではアブラムシの天敵であるテントウムシを利用した栽培を促進しています。

実際にテントウムシはこのような缶に入って販売されているそう。
これを畑に行って開封するんだとか。
「毒をもって毒を制す」ならぬ「虫をもって虫を制す」だ!
なるべく農薬を使わず、環境に優しいカタチの農業への熱い思いを感じる
とても有意義なお時間でした!
オクラとIPM農業について学んだあとはお昼ごはんに。
唐船峡という平成の名水百選に選ばれた地へ


この回転式スタイルの流しそうめんはココが発祥らしいです!

もちろん回っている水は湧水をくみ上げたものが流れています。
水の流れを見ているだけで涼める、そんな環境で食べるそうめんは格別でした!
続いては、鰻温泉エリアへ。スメ体験をします。
スメってなあに?って思いますよね!
スメは噴出する温泉の蒸気を利用した天然のかまどなんですって!

うわはーこりゃアチそうです、、、
温泉の匂いがあたり一帯に漂っていました。

こんなかんじで観光客向けの案内もあります。
今回はたまごと先ほどのテントウムシたちが守ってくれたオクラを
スメに投入します!!!
まずはオクラをセット!熱くて手袋をしないと近づけません。
久保姉さん、やけどしないでね!

蓋をして数分待ちます。。ワクワク。

待つこと数分。ここで富田Pの登場です!オクラ回収オナシャス!

蓋をめくるとモワッと蒸気が立ち込めてきます。アチそー。

蒸気が富田Pのメガネを容赦なく曇らせる、、、

えいっ、と手を入れて、、、、

あっちーー! けど無事に回収!いや、なんという表情(笑)

彼の表情からいかに熱いかお察しください。

ここまで表情を変えてくるスメの熱さたるや、、、
熱さに悶絶とした、この顔のことを「スメ顔」と命名しましょ。
見てください!この蒸しあがったオクラの良い色!

たまごも蒸しあがりました~!

これまた、アチアチで殻が剥きづらいんすよね


たまごの熱さでだんだん「スメ顔」になってくる富田P。

ぱかっ、みごとな黄身の色。



スメを堪能したあとは鰻温泉エリアを散策。


鰻ニャンズがたくさんお出迎えてくれました。
温泉を発見!


せごどん(西郷どん)ゆかりの湯だって!
これはせこどんも入るしかない!ちぇすとー!!!

浴槽はこんなかんじでした(撮影許可をいただきました。)
温度はかなり熱めで、一緒に入っていた皆さんはもれなく「スメ顔」してました。
そんなこんなで一日目は終了!
二日目は山川漁港に移動して、水産資源を守るアマモについてレクチャーを受けました。


アマモとは、海藻の一種であり、
アマモの藻場は、多くの水生生物の生活を支える以外にも、水中の有機物を分解し、酸素を供給するなど海水の浄化に大きな役割を果たすと言われています。
またブルーカーボン生態系(後述)を構築し、地球温暖化抑制にも効果があるとか!
山川漁港のエリアでも水質悪化や埋め立て、磯焼け等の要因により、藻場の減少が進んでいるそうです。
アマモめっちゃいいヤツなので、ここはぜひとも増えていただきたい!
レクチャー後はアマモの種を海にまくための下準備を参加者全員で行います。
アマモの種はこんなかんじ。お米粒よりずっと小さい。



こんなかんじで紙粘土にアマモの種を埋めていきます。
皆さん、真剣なまなざしでアマモを埋め込んでいきます。


アマモの準備ができたので今度はその種を撒くためにビーチへ、、、
SUPで沖に出ます!


ある程度の深さのところまでSUPを走らせ、アマモを海に撒きました。

その後は、参加者みんなで記念撮影パシャリ。


自分の植えたアマモが大きくなってそこの生態系の役に立つって素敵だな、
できれば成長した姿も見てみたいですね!(また指宿出張したい!)
SUP体験のあとで、
「これからの漁業は獲るだけではなく、獲るための環境作りも必要だ!」と
山川漁協の川畑さんが熱く語っていたのがとても印象的でした。
SUP体験で疲れた身体を癒すため、旅の最後に砂蒸し温泉を訪れました!


砂を乗せられたときはその重さに少し驚きましたが、
ジワーっと身体をあたためる温泉地熱がとても心地よかったです。
さざ波の音をききながら、汗が噴き出してきます。
世古の入砂時間は10分が限界でした。(スタッフさんも10分前後をおすすめしていました)
今回の視察では、陸と海の生産者さんによる未来に向けたそれぞれの方針や施策を実際に体験させてもらうだけでなく、指宿の観光地としてのポテンシャルを強く味わうことができました。
指宿で見たこと、感じたこと、体験したことを、
海旅プロジェクトとして今後のツアー作りや企画設計に役立てていきます!
