いい風吹いてた。灯台時間。

こんにちは。
ワールドエッグスの山口健です。

私たち、ワールドエッグスは、(一社)海洋文化創造フォーラムとともに「海と灯台プロジェクト」を推進しています。その取り組みの一つである「新たな灯台利活用モデル事業」では、灯台を訪れる人を増やし、海や地域への関心を高めることを目的に、全国の灯台を利活用する団体をサポートしています。

このモデル事業は2022年に始まり、今年で4年目となりました。これまで全国29灯台・51事業を採択し、いくつかの地域ではこのモデル事業から卒業し、今では地域主導で継続的に取り組みが行われています。

今回は、その一つである北海道函館市・恵山岬灯台での取り組みに沿って、「灯台」についてご紹介します。個人的な縁があり、友人として、2025年7月26日(土)に開催された「灯台ホリデイ in 恵山岬灯台公園」のお手伝いをしてきました。

「移動」自体も灯台訪問の醍醐味

早速、話は少し脱線しますが、
イベントの紹介をする前に、灯台と言えば、そこにたどり着くまでの長い長い移動が伴います。これも大事な灯台の体験要素です。

正直なところ、恵山岬灯台までの道のりも遠く、行き慣れた私でさえも、車に乗る前は毎回「ショウジキ、シンドイ…」と思ってしまいます。ですが、どう過ごすか決めていれば、移動自体が意外と楽しい時間になります。

私が暮らす函館市街地から郊外の恵山岬灯台までは、車で1時間ちょっと。
片道1時間のドライブも慣れてくると悪くありません。これまでにも何度も恵山岬灯台へ通いましたが、この移動のプロセスが実は好きです。

私のルーティンは、
①コンビニでおいしそうな朝ごはんやお菓子(特に新商品)を買う
②ただ、ぼーっと海や山を眺めながら、信号もない道をゆっくり進む
③気分が乗ってきたら好きな音楽を大きめの音量でかけて自分の時間を楽しむ

なかでも一番心地いいのは、窓を開けて走るときに感じる「海風」です。
よほど暑くない限り、私はエアコンよりも自然の風派。海沿いの道では、不思議なくらい抜けの良い涼しい風が車内を通り抜けます。調べてみたら、これは「海陸風」と呼ばれるもので、夏場は都市部よりも海岸沿いのほうが冷たい風が通り、ずっと涼しいそうです。

変わりゆく美しい景色を横目に、窓を開けて海風を感じながら、お菓子をつまみ、好きな音楽を聴くだけで、家にいるより心地よいかもしれません。

さあ。家に籠らず、灯台に行ってみよう~~~!

灯台で過ごす特別な一日

さて、移動を経て、恵山岬灯台に着くと、主催者である地元の若手グループや自治体の職員も総出で準備を行っており、開催1時間前には、会場は出来上がっていました。

あいにく当日の天気は、曇り時々小雨。それでも、岬や崖の上などの高台にある灯台周辺では、また格別の気持ちいい風が吹き、逆に過ごしやすい抜群の気温と環境でした。

小雨の中、開会の挨拶をする主催者

そして、イベント自体はというと・・・

大盛況!!

10時から20時まで、通算で約2000人が来場したとのことです。
(人口700人の地区の端っこに、みんなどうやって・・・!)

ビンゴ大会、抽選会、じゃんけん大会、カラオケ大会など、参加者が飽きないように工夫された企画が盛りだくさん。ビンゴや抽選のタイミングも絶妙で、滞在時間や盛り上がりを上手くコントロールしていました。
これまでの経験が活きて、ますます素晴らしいイベントに成長していて、個人的にも大感動でした。

海上保安庁のマスコットキャラクターうみまる君も登場
灯台から餅・菓子まき(灯台の上には、主催した地域の若者たちと大泉市長)

さらに、過去の取り組みが評価され、今年はクラウドファンディングで協賛を集め、なんと17年ぶりにこの地域で花火が打ち上がりました。地域を盛り上げようと頑張る彼らの成果です。

じゃんけん大会の賞品として、灯台のバルコニーで花火観覧という特別な体験を得た人たち
灯台の「物語をつくる」

海と灯台プロジェクトをきっかけに生まれた、このイベントを地元の皆さんが心から楽しみ、愛していることが伝わってきました。きっと、今後も地元に根付き、続いていくと信じています。

日本には約3000基の灯台があります。
灯台の数だけ、物語もあります。
これからも私たちワールドエッグスは、灯台の「物語をつくる」ことに取り組んでいきます。